値札人間
そう言われるとイツミは黙りこんでしまった。


いつもノートを借りているヤヨイに対してはキツク出ることができないみたいだ。


イツミは大股でアマネの机まで歩いて行くと、机の上に置いてあった教科書やノートをまき散らした。


アマネが抗議の声を上げるが、イツミは聞こえないふりをしてアマネの椅子を蹴飛ばす。


「イツミは本当に幼稚なんだから」


あたしはそう呟いて、内心ニヤリと笑ったのだった。
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