自由に羽ばたくキミが
「えと、こんな感じです。
一つ…聞いても?」


「あ、はい?」


「僕達のこと、どのくらい知ってくれてましたか?」


「海外おったんなら知らんちゃう?」


「けど一応長いじゃん、俺達」


晴人が聞いてきたのは、自分達の知名度を計るようなことで。


きっと最初の紹介いる?みたいな雰囲気は、ある程度知られてると思った上でのあの態度だったんだろう。


「…ごめんなさい、あの」


「ほら言ったやろ!自分らでキズ抉んなや!」


「ちなみにグループ名は?」


「伺っても、?」


「…LIBERA、自由とか解放、ラテン語でそんな意味でグループのコンセプトも自由です」


LIBERA《リベラ》、覚えやすいし、コンセプトもメンバーにピッタリだ。


グループ名も知られてないか、みたいなそれでもそれすらモチベーションに繋がったみたいな。


みんなの表情はキラキラしたままで。


「皆さんに限らず私、全然芸能人を知らなくて。映画は洋画ばかりだし、音楽はロックと少しだけクラシックを聞くくらいで」


「え!俺もロック好きや!好きなバンドは?」


「ブルライとか、その辺を」


「…あぁ、それははるくん担当やな、俺は邦楽ロックや」


いや邦ロックも聞くけど、なんならやってたけど…まぁいいや、話脱線しちゃうし、と仕舞う一言。


「えー嬉しい、僕もあんまり日本の音楽聞いて来なかったから、今はとにかく先輩達の聞いて勉強中です」


「なんでも勉強だよこいつは」


聡がうげぇ、みたいな顔で言うのにニコニコしてる晴人。
よく分からないけど、逆にそんな音楽が好きなら少しだけ警戒対象。


伝説のあの日を知っているなら、都合が悪い。


特に興味を持たれなかった最初だけど、何故か今度は聞かれる雰囲気に。


咲名の素っ気なさが逆に興味を持つきっかけになったというか。


自分達を前にしてもテンションが変わらない女の人は逆に珍しいと、咲名の人との距離の取り方が逆に縮めようとするきっかけになってしまったのは、本人には分からない事で。
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