つまり、会いたいんです。
「そっちは、忙しくて困ってる」
「え?そうなの?」
「そういう分野だし。もともとオフィスもないし、引きこもり気質の奴らだし、何にも変わってないよ」

そっかあ。そうだよね、そもそも代表が日本でサラリーマンやってるんだから……。

「私はなんだか慣れないし、仕事も進められないことも多いし、でもずっと仕事の時間みたいで落ち着かないよ。仕事量はたぶん減っているんだけど…」
「今は海外からの荷も動いている量が減っているからね」

「うん…。榛瑠はすごいよね、今更だけど」
「何が?」
「うん……」
なんというかどんな状況でも対応できるところが。元からある自己コントロール力とでもいうものがすごい。

でも、本人は自然にやっているしなあ、そう思って一花はわざわざ言葉にして伝えるのをやめた。

「そういえば、鬼塚さんも忙しそうだったなあ」

昼間の雑談会でチラッと参加した鬼塚さんは、営業だからやることないですよね、っていう誰かの不用意な言葉に、「おい、待て。忙しいわ」と怖い顔で答えてみんなをビクってさせてた。笑ってたから冗談も入っているんだろうけど。

< 5 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop