つまり、会いたいんです。
一花はつぶやいて画面越しに自分の恋人をまじまじと見た。……やっぱり肌とか綺麗になってる気がする。外に出なくなってコンデションが逆に良くなったってことかな。

「お嬢様はどう過ごしているんですか?」
「うーん、さっきも言ったけど散歩してる」
「屋敷から出てない?」

「出てない。庭をぐるぐるしてるだけだよ。スタッフも嶋さんが住み込みをお願いできる人以外は自宅待機にしちゃってるから、家の中が、がらーんってしてる」
「そうですか。嶋さんいるから安心はしてますけど」

「うん、外にでも出ようとしたら嶋さんと高橋さんにどう言われるか。っていうか、今まで以上に起きる時間から寝る時間まで管理されちゃって正直、大変。食事時間や睡眠時間だけじゃなくて運動までもよ」

「健康でいるために大切だからね。体だけじゃなくて心にも。一花が一人じゃなくて本当に良かった」
相変わらず信用ないけど言い返せない。

「榛瑠は一人でも変わらないよね。仕事は?どう?」
同じ会社とはいえ、所属部署も業務内容もまったく違うのでよく分からない。
「やれることを地道にやってますけどね」
「自分の会社は?影響あるんでしょ?」

榛瑠が社長をしているアメリカの会社はIT系だけど、この事態で影響を受けていないわけがない。

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