ねぇ、好き。

***

「……き。美優紀!」

はっ

「ちょっと、話聞いてた?」

「あ、ごめん。ぼーっとしてた。ごめん、何?」

「もーっ、さっきから美優紀ぼーっとしすぎじゃない? 調子悪い? 大丈夫?」

ここは学校。

そして今は休み時間。

次の授業が終わったら帰れるんだけど…。

今の今まで私何してたんだ?

多分授業中もぼーっとしてたんじゃないかな?

いつのまにかもうこんな時間だよ。

「う、ううん、平気だよ。心配させてごめんね。」

「…美優紀…だよね? 美優紀からそんな言葉聞いたの生まれて初めてだわ。なんか怖いわ。なに?」

「…え、何…って。……」

あいつのことが頭に浮かぶの。

なんて、言ったらアゲちゃんはどんな反応するかな。

「……ねぇ、仮に、私の友達の話なんだけど。」

「うん?」
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