だれよりも近くて遠い君へ


今日、さくと軽口を叩けたことが私は自分で思っている以上に嬉しかったみたいだね。
さてと、オムライスオムライス♪


「凪沙さん!いただきまーす!」


んー、卵のふわっとろ感が最高だね。

「んふふーおいしーい、幸せだぁー」

「好きねぇ、オムライス」

「特に凪沙さんのはねー」

机に頬杖をついて凪沙さんは優しい眼差しを向けてくる。
あったかくて安心できる。

お母さんが生きてくれてたらきっとこんな感じでいつでも心が、ほんわりするんだろうな。

穏やかで、満ち足りていて心配なことなんて欠片もないような、そんな時間だった。

なのに夜が深くなるとうまく噛み合わない。
胸の奥がザワザワするの。
奥の奥をかきむしって、叫んで叫んで叫びきってしまいたいような衝動に駆られる。
静かな夜が好き。
だから深くイヤホンをさして紛らわせる。
夜を統べる軽やかでしっとりとしたあの曲。
目をつむって音楽に集中する。
はやく、早く早く眠りたい。

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