マリンブルーの囁き


高校生になって早くも2ヶ月と少し。
梅雨の時期も終盤に差し掛かっていた、そんな時だった。



「…え?…あの先輩と?」



読んでいた漫画から顔を上げて間抜けな声を出したのは幼なじみの夏向《かなた》。


此処は夏向の部屋。
幼い頃から家族ぐるみで仲の良かった私たちにとってお互いの家を行き来するのはもう当たり前になっていることだった。



「うん、土曜日遊ぶことになった」



そう返した私の顔はとても嬉しそうに綻んでいたと思う。


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