もっと秘密なラヴシークレットルーム 日詠医師の溺愛ぶりは糖度高めで要注意?!


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「日詠先生。こんな大きな病院でも治療できないんですか?そんなに難しい病気なんですか?」




伶菜と別れた俺。
その後しばらくは何事も変わることなく、産科医師として従事しながら、多忙な業務をこなす日々を送ることで寂しさを紛らわせていた。


そんな日々の、ある日の外来診察室。
受診された双胎児(双子)を妊娠している妊婦の水谷さんに実施した胎児超音波検査で、羊水異常が見つかり、詳細な検査の結果、双胎間輸血症候群であると診断した。


『双胎間輸血症候群・・・という非常の難しい病気で、早く治療しなければ、出生後の胎児に重い障害が残ったり、場合によっては死亡してしまう・・・そんな病気が見つかりました。』

「そんな難しい病気が・・・?こんな早くにわかってしまったんですか?」



信じられない様子の水谷さん。

当然だ。
今までの超音波検査ではその兆候はみられなかったが、その日、急にそれらが見つかったのだから。


『その病気は、出産前に、しかもできるだけ早期に治療する必要があります。しかも専門性の高い治療です。妊娠18週の今なら、まだ、その治療を受けられる時期です。しかも、その治療が適応となる状態です。ただ、残念ながら、うちの病院にはその治療に対応できる環境がなく、自分にもその技術がありません。」



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