じれったい恋愛…~運命の人に気づくまで~

そんな中でも、時々、岩山君たちが隆君を連れてやってくる。

机に伏している私を見て『大丈夫?』と心配される。
それに対して『大丈夫!何でもないから!』
と気丈に振る舞う。


そんな苦しい日々が1週間を過ぎた頃、
いつものように、机に伏していると
私の目の前に優しい男子の声が聞こえた。


『大丈夫?具合でも悪い?』


顔を上げると私の目線にしゃがみこんで、心配そうに見つめる中島君がいた。
ビックリした。


『あ、中島君!
うん、大丈夫!何でもないよ。ありがとう!』


『それならいいんだけど…』

『最近、元気ないみたいだから…』


『あはは、大丈夫だよ!何でもないから。(笑)』


そう言って安心させようとする私。


こんな風に、1年の頃は同じクラスでもあまり話す機会はなかったな、中島君と。

まさか、こんなに心配して、わざわざ来てくれると思わなかった。
優しいな…。

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