一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
実花子は思わず声を上げた。抵抗する様子のない大里をそこまでする必要がないように思えたから。現に取り押さえられても、大里はされるがままになっている。
ところが、懇願されて捜査員が手を離すはずもなく、実花子はひとりに肩を抱えられて外へ連れ出された。
「実花子!」
そこにいた拓海が実花子に駈け寄る。その顔を見てホッとし、実花子の全身から力が抜けていく。足から崩れるようにうずくまると、拓海がそのまま抱きとめた。
「実花子、ごめん……ほんとごめん……」
「謝るのは私です。こんなことになってごめんなさい」
「なにもされてないか?」
実花子を引きはがし、拓海が頭からつま先まで観察して絶句する。
「血が出てるじゃないか」
慌てて跪いた拓海は、ポケットから出したハンカチで傷口を拭った。
「こんなの大したことないです」
「ほかには? どこか怪我とか」