一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
未だに信じられない思いでいっぱいだった。たった三週間のうちに、どうして嫌われるような事態になったのか。
失言をした覚えはないし、ひどい態度をとった記憶もない。いくら考えても〝嫌われた〟結果以外になにも見つからなかった。
もうなにも考えたくなくて、真っ白な頭のまま、ただ足だけを動かした。
自宅へ帰ると、リビングでテレビを見ていた祐介は実花子を見てギョッという顔をした。
「なんでずぶ濡れなんだよ」
祐介にそう言われて、はじめて髪の毛から水が滴っていると気づく。部屋を出るときに差していた傘は、セレンディピティに忘れてきてしまったのだ。
祐介が持ってきてくれたタオルを頭から被る。
「椎名さんといい、ねえちゃんといい、ふたりして雨に濡れるのが好きなんだな」
ゴシゴシと髪の毛と顔を拭う。
濡れた洋服は、いくら拭いたところでどうにもならなかった。
「ねえちゃん? どうしたんだよ」
「……お風呂入ってくる」