一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~


なんとか自力で歩けるからとお姫様抱っこはやめてほしいと実花子は懇願したが、拓海にそれを突っぱねられた。祐介にひとこと謝りたいと言う彼に再び抱きかかえられ、部屋のドアを開ける。


「おかえり、ねえちゃん。って、え!?」


拓海を見つけて、祐介は素っ頓狂な声を上げた。
そういえば、ふたりがはじめてここで対面したときも、こんな体勢だったと思い出す。

実花子たちのそんな奇抜な体勢よりも、祐介はここに拓海が現れたことに驚いているのだろう。


「どういうこと? どうして椎名さんがここに? ってか、ねえちゃん、その怪我は?」


祐介は一度にいろんなものを目にして、気が動転しているようだった。
拓海は実花子をソファへ下ろし、祐介に向かって上体を九十度に折り曲げた。


「祐介くん、悪かった」
「え? なになに?」
「いろいろと心配を掛けて申し訳なかった。キミのお姉さんにひどい仕打ちをしたことも。この通りだ、許してほしい」
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