一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「彼は無期懲役か十年以上が下されるだろうね」
ふたりとも実刑が下されるという。
実花子は被害者のはずなのに、どういうわけかふたりの刑罰ができるだけ軽くなるようにと願っている。たぶんそれは、ふたりの人柄にほんの少しとはいえ触れたから。
実花子を連れ出した大里は、決して実花子を傷つけなかった。自分の才能に活路を見い出せず、視野が狭くなったためにああいうやり方しか思いつかなかったのだろう。
それは真里亜も同じ。ほんのいっときの気の迷いで、あんな事件を起こしたのだろうから。
そんな風に考える実花子は、考えが甘いのかもしれないけれど。
「実花子ちゃんは複雑かもしれないけど、拓海くんはふたりが出所したら手助けをするつもりでいるよ」
「拓海さんが?」
「大里さんのプログラミング技術は以前から買っていたし。菊池くんだって、自分の態度が煮え切らなかったことが引き金だと思っているみたいだからね」
それは拓海らしい。
ふたりがどうなるのか実花子も少なからず心配だったため、白鳥の話を聞いて安心した。
「あれ? 実花子ちゃん、あんまり複雑って顔してないな」
「よかったなと思って」
「ハハッ、実花子ちゃんらしいや」
白鳥は豪快に笑い飛ばすと実花子の肩をバチンと叩いた。