皇女殿下の幸せフェードアウト計画
(陛下に怒鳴られたのは怖かったなあ)

でもあれは決定打だった。

父親からは確実に愛されてない。リリスとの差が違いすぎる……っていうか、あれ、もう表面上取り繕うとかそういうのもなかったもんね。

(まあわかっちゃいたからいいんだけど)

十歳の段階で、才能の有無だけで言えば確かに私は才能のない皇女だったものね。

陛下の代でここまで栄えたアルセイドという皇国を支えるのは、次代も優れた皇帝が望ましいことくらい私だってわかっている。

(けど、唯一の跡取りは平凡どころか下の上ってところで、じゃあ他国の支援を受けられるように婚約を取り付けたはいいけど、まさかの流行病だもんねえ)

お母様の母国は血が近すぎるからってことで除外されて、それ以外の周辺諸国で年齢の近しい相手を選んだところで相手が流行病で亡くなった。

その後に諦めず、目星をつけた相手はお家騒動で兄弟ともども姿を消して以降、行方不明。他には年齢的には見合わないとか、ちょっとこの国に入れたくない関係の相手とか、そんなのばっかりが残ったというわけだ。

今だ蛮族扱いしてくる国も少なくないし、妙齢の皇女がいるってのにわが国には婚約の申し込みが少ないのが実情なのだ。
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