皇女殿下の幸せフェードアウト計画
『私は貴女のお母様が裁かれる原因になったのよ?』

『それはお母様の問題であって、リリス様の問題は違うかと思います』

『そう言ってくれるのね。ありがとう』

笑ったリリスは悲しげだったけれど、やっぱり美人だったなあ。

抱きしめられたらいい匂いがして、私はどうして良いのかわからなかった。スタイル抜群でいい香りもして美人で強いとかやっぱり素敵。

『もし罪悪感をお持ちなのだとすれば、どうかこのアルセイドの皇女として誇り高く生きていただければ、私としてはそれで充分です』

『……父を恨んだこともあったけれど、妹が望んでくれるなら私はこの生を大切にすると誓いましょう。これからは、私が姉として貴女を守るから安心して!』

そう、そんな頼もしい言葉をくれてリリスは去って行ったのよね。
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