皇女殿下の幸せフェードアウト計画
クローディア様は今まで予知は彼女の頭に浮かぶのだと言っていた。

だけど、それは偽りだと今回のことで発覚してしまった。

彼女を通じて神は私に言った。

偽りを人々が自覚すると。そして私が誰かになにかをすると、正しい道が開かれて……謎が解ける?

私が思っていた疑問の数々が、わかる?

(わからない、一体何が起きているの)

怖いなと思った。

寒くないのに、体が震えた。

「イリス姫!」

私の横にいるはずのフォルセティの声が、遠くに聞こえた。

ああ、どうして、そんなに慌てているの。

私は彼を困らせたくなくて、精いっぱい笑顔を浮かべたつもりで……そこで、意識を手放した。

最後に見たのは、フォルセティの必死な顔だった。 



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