皇女殿下の幸せフェードアウト計画
「イリス様。今日もフォルセティ様がおいでですが」

「……帰ってもらって」

「リリス様からお花が届いておりますが」

「……受け取った後、お姉様にはお花はもう必要ないと伝えて頂戴」

「かしこまりました」

花に罪はないからね! ってそうじゃない!!

なぜか主人公二人が私に構い倒すのだ。どうしてなのかって? 私にもわからない!

むしろ私が理由を教えてもらいたいけど、でも会うと妙な噂が立ちそうだからそれはそれでいやなのでこうしてお断りを続けているんだけど……。

おかしいなあ、ウルスラ経由で皇帝陛下が毎日リリスに会いに行って今まで失っていた親子の時間を取り戻そうとしているって話を聞いているんだけど。

わざわざ腹違いの妹を気に掛ける優しさだと思うんだけど、いや別に何か言われたわけじゃなく花が届くだけなんだけど……。
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