【完】溺愛したいのは、キミだけ。
実は今週末の土曜日に、駅前で『エンジェルスイーツ』という地元で有名な洋菓子店が開催するお菓子のPRイベントがあるんだ。


私も行く予定なんだけど、新商品を無料で配ったり、限定スイーツを販売したり、デコスイーツ作り体験ができたりするんだけど、テレビや雑誌でも取り上げられる人気店のイベントだけあって、毎年大盛況で。


しかも、今回そのイベントのキャンペーンガールに妹の美羽が選ばれたらしい。


一日限定のアルバイトなんだけど、可愛い子しか選ばれないことで有名で、人気があるからものすごく倍率が高いんだとか。


その面接は、アイドルのオーディションのようだって言われてる。


そんなキャンペーンガールに選ばれてしまう美羽はさすが、可愛くて女子力が高いだけあるというか、わが妹ながらすごいなぁって思ってしまう。


「それじゃ、お姉ちゃんのぶんもお菓子買ってくるね」


私がそう言うと、お姉ちゃんは目をキラキラと輝かせながらギュッと抱きついてきた。


「わーっ、ありがとう! 雛乃ったらほんとに優しい! 大好き!」


「いえいえ。ライブ楽しんできてよ」


「うんっ!」


――ガチャッ。



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