【完】溺愛したいのは、キミだけ。
驚く私にそのジュースを差し出してくる翠くん。


「これ、ヒナに買ってきた」


「え、私に?」


「うん。この前の看病のお礼」


「そんなっ、お礼なんてよかったのに……」


「いや、だって俺、ヒナのおかげで元気になったし」


そんなふうに言われたら、嬉しくて胸がキュンとしてしまう。


私のおかげだなんて。


「ありがとう」


お礼を言って受け取ったら、翠くんは付け足すように言った。


「ジュース一本じゃ足りないかもだけど。残りは愛情で返すわ」


「あ、愛情っ!?」


思わぬ発言にドキッとして聞き返したら、翠くんはそんな私を見てイタズラっぽく笑った。


「ははっ、なーんてね。そんじゃ昼飯いこっか」


うぅ、ビックリした。冗談でもドキッとしちゃったよ。


「うん」


頷いて席から立ち上がり、お弁当を持って翠くんについていく。


いつもどおり優しい彼を見ると、なんだかホッとする。


こうやって変わらず私のこともお昼に誘ってくれるし。


色々モヤモヤしてたけど、翠くんと話すと、一気に吹き飛んじゃうから、不思議だな。


やっぱり、すごく好きだなぁ……。



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