【完】溺愛したいのは、キミだけ。

*このドキドキは、どっち?

放課後、神城くんと二人、駅ビルの中にある広い雑貨屋にやってきた私。


神城くんはなぜか、壊れたキーホルダーの代わりに新しいのを買うから、それを一緒に選んでほしいと言ってきて。


もちろん壊れてしまったのは私のせいなので、何かお詫びをしたいと思ってはいたけれど、まさかこんなふうに二人で出かけることになるなんて思わなかった。


どうして神城くんは、そんなことをお願いしてきたんだろう。


優柔不断で決めるのが苦手、とか?


でも、男の子とこんなふうに放課後二人で寄り道するなんて初めてのことなので、ちょっと新鮮で、楽しい。


神城くんはクールだけど、意外と話しやすいし優しいから、一緒にいてなんだか心地よくて。


もちろん、カケルくんにそっくりなイケボのせいもあるのかもしれないけれど、彼とならなんだか仲良くなれそうな気がする。



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