【完】溺愛したいのは、キミだけ。

最初はカケルくんに声が似てるから、それで玲くんに対して興味を持っただけだったのに。


いつからか、彼の言葉や行動にドキドキしたり、ときめいたりするようになって、私の中で玲くんの存在がどんどん大きくなっていったんだ。


そして気が付いたら、カケルくんのことよりも、玲くんのことばっかり考えるようになっていた。


こんな気持ち、初めて……。


いつのまにか私、玲くんに恋してたんだね。


「せっかく見つけた恋なんだから、諦めたらもったいないよ」


美羽がそう言って、私の目をじっと見つめてくる。


「好きな子がいても、まだその子と付き合ってるわけじゃないんでしょ。だったらまだどうなるのかわかんないじゃん？」


「それは、そうだけど……」


「とりあえず、コトちゃんの今の気持ち、ちゃんと伝えてみたら？　それからでも遅くないと思うよ」