平凡な私の獣騎士団もふもふライフ
そう習ったことを思い返したリズは、同じくそれを浮かべていた彼らと揃って、微妙な表情を浮かべてしまった。

「えっと、皆さんはこれから訓練場ですか?」

リズは、ひとまず気を取り直して尋ねた。

「おぅ。トレーニングがてら、ガッツリ身体を動かせてやろうと思ってな」

訓練場は、戦闘獣用のトレーニングにも作られていた。実際に騎士達が騎乗して、彼らの魔力を引き出してコンビネーションの特訓にも適している。

本来であれば、いい影響を与えるかもしれないし、相棒獣を目指しているカルロにも見せた方がいい場所の一つでもあった。

しかし、魔力操作によって相棒獣達の戦闘本能が高められることもあり、非獣騎士の教育係りであるリズは、安全のため立ち入りを制限されてもいた。

「カルロは、やっぱり騎乗訓練とか気になる?」

思わず、チラリと見上げて尋ねる。

すぐ隣まで来たカルロが、美しい紫色(バイオレット)の目でじっと見下ろした。別に、とでもいうように「ふんっ」と鼻を慣らすと、すとんっと隣で『お座り』する。

獣騎士達が、申し訳なさそうなリズの横顔に気付いて首を傾げた。

「どうした?」

「え? あ、その……」

どうしたものかと迷った末、リズは白状するように続けた。

「私は教育係りに指名されましたけど、やはりただの一般人ですし……カルロにいい勉強をさせてあげられないなぁ、って」

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