君とみたあの夏の流星群。

だから、毎食、残さず食べると決めてる。


始めの頃は、薄い味付けに慣れないでいたけど……最近は、このくらいの薄さがちょうど良いと感じられる程になったし。


少し前までは、ごはんを食べる度に、私は、病気なんだ。と、思わされていたけど、今は、そんなことも思わなくなった。


それに、薬を飲んでいるおかげなのか、ほとんど症状は出ていなくて、最近は、自分が病気だってことを忘れてしまうほどに、


私は、だんだんと病気と共に生きていく生活に慣れてきたんだと思う。


「あれ?星祈、あんまり箸が進んでないみたいだけど……大丈夫?体調悪い?」


目の前で一緒に、ごはんを食べていたお母さんが、心配そうな顔をして私を見ている。


本当だ…。


私は、お母さんに言われて初めて、箸が進んでいないことに気付く。

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