きみは俺だけの彼女


「誕生日おめでとう雪姫。やっと雪姫のそばで誕生日を祝えるだけで俺も嬉しいよ」


「わ、私も……嶋村くんの彼女になれるなんて考えたことなくて……。だから、嶋村くんに告白されたのが夢だったんじゃないかと思って、すぐに返事出来なくてごめんなさい」


「すぐ返事くれたろ?三日しか経ってないよ?」


「ね、熱出して沢山寝たからなんかもっと日にちが経ってる気がしたの。奏波も早く返事しないとダメだって言ってたから」



今は雪姫の言葉の全てが嬉しくて甘い。

でも奏波嬢の名前が出て思わず聞いてしまった。



「雪姫、奏波嬢は雪姫の気持ち知ってたの?」

「あ、最初の別荘の夜に……嶋村くんが旅行に来た理由が奏波に誘われたからなのかと思ったから……」



最初の旅行……確かにあの時は雪姫からしたら俺が一緒だったのはかなり想定外だろう。



「旅行に誘ってきたのは空人だよ。俺はずっと雪姫が好きだったから、雪姫とまた話したかったから旅行に行ったんだ」

まさか雪姫が俺と奏波嬢に嫉妬してたとは思いもよらなかったな。


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