好色歯科医が初めて真剣な恋をしました
結婚式を 数日後に控えた 忙しい中
駿平は 豊を誘って 4人で会った。
「亜紀子から 聞いていたけど。杉山先生 本当に 真美ちゃんに メロメロなんですね。」
豊は 気持ち良い笑顔で 駿平と真美を見る。
隣で微笑む 亜紀子は 柔らかな目で 豊を見つめていて。
「そっちこそ。真面目な 大西先生が こんなに甘い顔 するなんてねぇ。」
仕返しのように 駿平が言う。
「真面目に 恋してますからねぇ。亜紀子に。」
と豊は言って 照れた顔をした。
横で 真っ赤になる亜紀子は 幸せそうで。
駿平と真美も 温かな気持ちで 微笑んだ。
不思議な 4人で 囲む テーブル。
でも 今は 4人共 幸せだから。
これでいいと 駿平は 思っていた。
苦い日々や 恥ずかしい過去は 変えられないから。
前を向いて 歩き続けるしかないから。
せめて 愛する人に 側にいてほしい。
「どっちが先に 子供できるか 競争しない?」
駿平の 馬鹿げた提案に
「いいですね。」
と笑顔で 答える 豊。
呆れた顔で 亜紀子と真美は 見つめ合う。
「私と真美ちゃんが 同時に産休を取ったら 先生 大変ね。」
朗らかに言う 亜紀子の言葉に
駿平は ギョッとした顔をした。
幸せを 象徴するような 明るい笑い声が 響いて。
それぞれが それぞれの思いで 前を向いていた。
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