マシュマロベイビー



「ふわぁあ」




でかいアクビがでた。




通勤の人が並ぶ駅のホーム。




めんどくさげに立って



半分眠ってる頭で電車を待つ(そう)




…眠て。





昨日は制服のまま




アラタたちと遊んで、





帰るつもりが





ゆかさんからの『会えない?』って




連絡。




ちょっとのつもりで




寄ったら



帰りそびれた。




ゆかさんは23歳のOLさん。




ときたま、こんな風に連絡きて




都合が合えば会う。




それだけの関係。




朝、会社へ出勤の準備するゆかさんの



物音で目覚めた。



あー…。寝ちまった。




「ここで、寝ててもいいよ」



のそのそ起き上がるおれに




気づいたゆかさんが言った。




「いいよ。



彼氏きたら、どうすんの」



おれが服着ながら言うと



「ふふ。



そんなヘマしないわよ」



口角を弓なりにあげ




美しいスマイルで




言うゆかさん。




言わないけど、ゆかさんって



23歳よりもっと上に見える




大人っぽいセクシー系の美人だよな。




ゆかさんのことはそれなりに




好きだけど。



正直




(ぬし)のいない部屋で寝るとか




ない。




ここで寝るなら…家帰って寝る。




「んー。いーや。帰るわ」




おかげで、いつもよりだいぶ




早い朝だ。
 



マジ眠い。


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