幼女総長と不良たち
電子レンジにパスタを入れると、「このボタンを押してみ?」と私に"あたため"のボタンを押すよう勧めた。
別に押したかったわけじゃないが、まあそこまで言うなら押してやろうじゃないの。
ピッ!
と赤い"あたため"ボタンを押すと、里桜が私を見て笑い掛けた。
ぽっと胸が熱くなる。
私は里桜の優しい笑顔が大好きだ。
いや、今のは違う。語弊を招く言い方だった。
なんというか母の温かさを感じる笑みなのだ。
私も同じように返せばいいのに、抱っこされたままのせいか恥ずかしくて思わずそっぽを向いた。
でも里桜は私が寂しくならないようにしてくれているのか、ずっと抱っこをしてくれている。
里桜の胸元のシャツを掴みすぎてちょっとシワになっていた。