幼女総長と不良たち

魔王が優しく女の子の背中をさすると艶のあるハスキーボイスで囁いた。


「・・・一人で学校行けるか?」

「・・・・うん、大丈夫・・・。」


女の子が立ち上がるとソファの横にあるリュックを取り部屋をそそくさと出て行った。


もうお昼なのに今から学校に行くのだろうか・・・・?

もしかするとこれが世に聞く援助交際という奴かもしれない。

凄い犯行現場を見てしまった。


あまりのことに私の緊張はどこかに吹き飛んで行ってしまったらしい。



またパタパタと玄関から駆けて来る音がする。

リビングにヒョコッと顔を出した女の子がソファに座る魔王の方を見た。


「・・・凌久さん・・・あの、ありがとう。」

「頑張れよ学校。」

「うん。」


女の子が私たちにも丁寧に会釈するとまた玄関の方へと駆けて行った。


・・・援助交際って思っていたより清いものなのかも。



玄関のドアが閉まる音が聞こえるとようやく魔王が私たちに向けて口を(ひら)いた。


「おい、何だそのガキ。
女王もいねえわ待たせるわで使えねえなお前ら。」


魔王がソファの前のテーブルにある空の食血(しょっけつ)パウチを取ると、ゴミ箱の方へと放り投げた。


分かっちゃいたが魔王もヴァンパイアなのだろう。

むしろヴァンパイアだけで集められたチームなのかもしれない。


「だから、遅くなるってラインしたじゃない。」

「遅くなってからライン寄越す意味わかんねえし。あやうくおっぱじめるとこだったじゃねえか。」

「うん。でもセーフだったでしょ?」


セーフも何も完全にアウトだ。


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