幼女総長と不良たち
目の前では斗和が蘭に生春巻をチリソースに付けて"あーん"と食べさせている。
しかも斗和がすぐに新しい生春巻をアボカドソースを付け、次に蘭の口に運ぶ生春巻を用意していた。
炭水化物よりも2人を見ている方がお腹がいっぱいになりそうだ。
隣から箸とお皿を置く音が聞こえると、ようやくハン君が"喧嘩の理由"を教えてくれた。
「凌久は単に自分の強さを試したいだけみたいだし、
洸太郎は弟に恨みがあるみたいだし、
蘭と斗和は三潴君に恨みがあるみたいだし。」
・・・凄い。
うちのチーム、恨み買う天才なんじゃないだろうか。
しかもこんなところでもやっぱり三潴の圧勝だなんて。。
「因みにボクが伊東さんに勝ったら、
ボクだけのものになって貰うつもりだから、宜しくね。」
「え」
刹那に私の至近距離で甘くハン君が囁く。
あまりの素速さに、凌久の身体がピクッと動くのが分かった。
ハン君の気持ちはやっぱり分からない。
掴みどころがない、というよりも本心が全く見えない。
だって私に惚れたと言っておきながら私に喧嘩を売ることが理解出来ない。
ハン君は"デスマッチ"という意味を分かってて言ったのだろうか??
デスマッチ=「相手が完全に倒れるまでの時間無制限の戦い」。
それに車の中で感情を急変させたハン君の顔は今だに私の脳裏に焼き付いている。
惚れたとうのは建前で、ただ私の血を求めているだけのような気がしてならない。