好きなんだから仕方ない。
思い出して元の体に戻せる方法を見つけようとしてるのに。何も分かってくれないとは言わない。でもせめて、クロエラのそばにいさせて。そばで悔やませて。
私の答えに腹を立ててパルドメールが胸ぐらを掴んだ時だった。言葉に詰まってしまった私を守ってくれるかのようにクロエラが間に入ってくれたのは。
私のせいで人とは違う体になってしまったのにまだ守ろうとしてくれるの。どうして恨まないのと泣きそうになってしまったんだ。

「クロエラさん!あんた、エイミアが何をしたのか分かっているんですか!?人として、当たり前の未来を奪われたのですよ!?甘やかさないでください!」

「あなたが彼女の何を知っていると言うのですか。城に連れてこられてから故郷に帰るまでにエイミア様は成長なさいました。あのパドという男が来るまで私たちとは何も変わらない普通の人として育ってきた彼女の心境へ配慮出来ないのですか。彼女は彼女なりにたくさん苦しみ、悩み、あなたの言葉に傷付き反省しております。エイミア様は決して、甘えてなどいません」

「あなたに彼女の何が分かると言うんだ!」
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