今夜、あなたに復讐します
「はーい、今日は秘書様のおごりー」
と利南子が京料理の店の個室で叫ぶ。
「お金ありませんってば」
と利南子たちとランチに来ていた夏菜は泣きを入れる。
「逆玉狙いの秘書様のおごりー」
「逆玉狙いじゃありませんし、お金もありませんってば」
と言ったが、美鳥たちも笑っている。
別に本気でおごらせようと思っているわけではないようだが。
この間、歓迎会という名のもとにおごってもらったから、おごり返してもいいか、と夏菜は思う。
……いや、よく考えたら、全員分ひとりでおごったら、割りに合わないのだが。
やってきた店員さんに、
「しょうがないですねー」
と呟きながらも、現金の持ち合わせがそんなになかったので、カードを渡す。
それを見ていた利南子が目をむいた。
「ちょっ……!
あんた、何気にブラックカードッ!?
何者っ?」
「いえいえ。
私自身はカード持っていないので、これは家族カードですよ。
だから、こういうのしかなくて」