何億もの星に想いをのせて。〜キミには敵わない〜

「あぁ、分かりにくいよね、ここ。この先の階段登って二階にあるよっー!」


俺は昔とは違う姿をしてるから、花にはバレない。

俺は、赤の他人のフリをして話す。


『二階?』


それにしても、変わってるなぁ。

普通は一階だろ。

それか、せめて1番上の四階にしろよな。


「フフッ。ここ、変わってるでしょ?」


俺の思ったことを察したのか、そうコイツは答えた。

『そ、そうですね。変わってます。』

「転校生だよね?何年?」


相変わらず好奇心旺盛だな。

まぁ、俺を見てキミは誰すら分からないだろうな。

だって俺は、

メガネをつけ、黒いカツラだ。

前はもっとヤバい感じだったからな。

今とは想像がつかないだろう。

そして、雰囲気もさわやかにな。

誰だって気づくはずがない。


『同い年ですよ。』


「え?同い年?」とすぐさま彼女は聞き返してきた。


『あ、いや。同い年ぽいなぁって思っただけです。俺は2年です。』


あっぶねぇー・・・。


< 3 / 204 >

この作品をシェア

pagetop