何億もの星に想いをのせて。〜キミには敵わない〜
「あぁ、分かりにくいよね、ここ。この先の階段登って二階にあるよっー!」
俺は昔とは違う姿をしてるから、花にはバレない。
俺は、赤の他人のフリをして話す。
『二階?』
それにしても、変わってるなぁ。
普通は一階だろ。
それか、せめて1番上の四階にしろよな。
「フフッ。ここ、変わってるでしょ?」
俺の思ったことを察したのか、そうコイツは答えた。
『そ、そうですね。変わってます。』
「転校生だよね?何年?」
相変わらず好奇心旺盛だな。
まぁ、俺を見てキミは誰すら分からないだろうな。
だって俺は、
メガネをつけ、黒いカツラだ。
前はもっとヤバい感じだったからな。
今とは想像がつかないだろう。
そして、雰囲気もさわやかにな。
誰だって気づくはずがない。
『同い年ですよ。』
「え?同い年?」とすぐさま彼女は聞き返してきた。
『あ、いや。同い年ぽいなぁって思っただけです。俺は2年です。』
あっぶねぇー・・・。