復讐の華
まだ大丈夫だ。彼女に私の企みを知られた訳じゃない。
「そうだよ、飛鳥がいた学校だから此処に来たの。彼らが、どんな人なのか知りたくて」
やっと言葉を口にした私の顔を美波は遠慮気味に覗き込む。
大事な友達を失った、可哀想な子を演じるんだ。情に訴えかければいい。
飛鳥と仲良くしていた彼女ならきっと、それが通じる。
「華月、ごめんね」
予想もしていなかった彼女からの謝罪に思わずその顔を見た。
傷んだ胸を共有するように、そっと私の手を両手で握る。
彼女の瞳に映るのは後悔?それとも私に対する憐れみ?
「どうして美波が謝るの?」