Déjàvu デジャヴ
「一芭たち、どーしたかな?」
「たち…って、晴景のこと言ってる?」
ドーン…ドーン…
「うん
病院毎日来てくれてたみたいだけど
退院パーティーも来なかったしね…」
「ひーちゃん、花火行きたそうだったな…
…
だから、オレたちと3人で行こうって
言っておいたんだけど、連絡なかった?」
「んー…
私も誘ったけど
返事なかったな…」
「まぁ
オレたちと行きたいわけじゃ
ないと思うけどね…」
ドーン…ドーン…ドーン…
「アレ?
ねぇ、見て!
一芭のLINEのホーム画面…」
「なに!?コレ!
なんか、加工?
晴景の顔、貼り付けてるとか?
だったら、笑うけど…」
「浴衣だから
ふたりで花火来てるのかな?
しかも…もしかして…
コレって…
付き合ってる?」
「やぁ、まぁ、加工でなければね…
…
あ、晴景のフォーム画も同じのになってる!」
「ホントだー!
一芭、よかった〜
泣きそう…私…」
「なに?この綺麗なふたり
映画の番宣かよ…」
〔大切にしろよ!〕
〔オレと芽唯の大事なひーちゃん〕
ドーン…ドーン…
「オレたちも写メ送ろーよ」
「うん、そーだね!」
ーーー
カシャ…
「コレでい?」
「ヤダー、恥ずかしいよ…」
「晴景、手も繋げなそうだから
見せつけ!
…なんて、ただキスしたかっただけー
…
じゃ、撮り直すね…」
カシャ…
「コレでいっか…」
「淕、半目だし…」
「うん
芽唯がかわいければいいから〜」
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