Déjàvu デジャヴ
ピーーーーー!
始まった
私は自習のプリントをやりながら
教室の窓からグラウンドを見た
上杉、出てるかな…
がんばれー
プリントをしててもソワソワした
あ…
上杉、見つけた…
風みたいに速くて
光みたいに綺麗で
やっぱり見惚れる
息をするのを忘れる
ずっと上杉だけ
目で追ってしまう
みんな同じユニホーム着てるのに
私には
上杉だけ
違って見える
ピー!
あ、入った…
上杉が決めた
ずっと遠くなのに
上杉がこっちを見た気がした
私を見た気がした
目が合った気がした
表情まで見える気がする
きっと無邪気でキラキラした笑顔で
こっちを見てる