イジメ返し―新たな復讐―
夕方になっても何の連絡もないと祖父母が父に連絡をしたのかもしれない。

そして、父はわたしと母を恫喝する為に会社を早退して帰ってきたのだ。

あまりにも粘着質な父に呆れと苛立ちと軽蔑の念が沸き上がってくる。

「わ、私はちゃんと電話を入れましたよ?」

すると、わたしの横で頭を垂れていた母が顔を持ち上げた。

「お前が電話をしても愛奈がしていないという事実は変わらないだろう。お前が朝、きちんと愛奈に電話をかけるように言っておけばこんなことにはなっていないんじゃないか?違うか?間違っているのは、誰だ?俺か?」

「あ、朝早くはお義母さんたちにご迷惑かなと思ったんです」

「だったら、朝早くすみませんと謝ればいいだけだろう。そんな言い訳が通用すると思ってるのか?それとも俺が間違っていたというのか?そうなのか?」

「い、いえ……。私です。私が間違っていました……」

母の顔が引きつる。余計なことを言わなければいいのに……。

こちらがいくら正当な意見を言っても、父はそれをすべて言い訳と受け取る。
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