【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
ゆっくりと虹くんがカーテンを開ける。
外の世界はとてと静かで、夜空に浮かんだ月が魔女の部屋を照らした。
私は手紙を握りしめたままの虹くんの後ろ姿を見つめる。
「でも、もしかしたらって考えが過ぎって、黒田の話聞いた時、俺は確信したんだけど──」
なぜだか虹くんの声が微かに震えている。
「最後の最後に親父からの手紙とか、さすがにこれは卑怯すぎだろ……」
「お父さん……?」
涙混じりのその言葉に、私はハッとした。
虹くん宛の手紙は、お父さんからのものだった。
じゃあ、私の手紙は……。
急いで宝箱の中の手紙を取り出してライトをかざす。
その字を見た瞬間、心が震えた。