【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


ひとりごちりながら、昨日かけておいた制服をハンガーから外す。


この学園のいいところのひとつ!


制服が大きめの襟で、グレーのワンピースタイプになっていて可愛いのだ。


淡いピンクのリボンもお気に入り。

けど、この姿をお披露目したいお目当ての殿方がいないのが残念だ。



「まだ? もう行くけど」


「いっ、急ぐから! えと……後ろ向いてて!」


「は?」


「だって制服に着替えないと!」



私は大急ぎで部屋着のパーカーを脱ぎ出した。



「っ、おい……」



虹くんが焦ったような声をあげた気がしたけど、問題ない。


私のことを“女子”として認識していないことなんて把握済みだ。

< 42 / 369 >

この作品をシェア

pagetop