【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「……大地」
予想通り、声の正体は深恵大地くんだ……。
「は? 誰?」
すかさず突っ込む深恵くんにビクビクしながら心の中で祈った。
「……誰でもいいだろ。お前こそ何してんだよ」
「自販機に飲みもん買いに行くの。で? その腕の中に大事そうに隠してるのは、誰なわけ?」
絶体絶命……。
だって、虹くん大好きマンであるこの深恵くんが簡単に引き下がるとは思えない。
「悪いけど、こいつと大事な話してる」
「……へぇ? 俺を差し置いて虹を独占するなんていい度胸してんな」
ヘラッと笑った気配がして、手に汗を握った……。
「そいつの顔見ーせて」
「……ダメ」
「どこの部屋の奴? 俺ですらまだ壁ドンされたことないのに」
「……頼むから、見逃してくんない?」