一匹狼くん、 拾いました。弐

「アホ。ここは仁はいつも甘いのくってんじゃんって突っ込むところだから」

「……え?」

 俺は目を見開く。

「廉だったら絶対そういう」

「……確かに、そうだな」

 廉っていつもお気楽だよな。俺とは正反対だ。……それに、底抜けの明るさが岳斗と被る。

「まぁお前が本当にそう言ったらビックリだけどさ」

「じゃあなんで言ったんだよ」

「お前が元気なさすぎだからだよ。まぁ作ってくるわー。ちょっと待ってて」

「……俺も手伝う」

「ホットチョコレートなんて簡単だし、いいよ。テレビでも見てまってれば?」

「……わかった」

 そう言い、俺は仁と一緒に寝室を出た。



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