イケメン従者とおぶた姫。
ダイヤ一行。
次の日

一行は、次に備え買い物や鍛冶屋で武器の
修理や補強、購入などをし

次へと向かった。

アプリで調べた所、次に村までに一週間ほどかかりそうだ。しばらくは、野宿続きであろう。

しかし、天候や魔物の事を考えると宿を出るのが嫌になる。

だが、せっかくのチャンスなのだ。この試験に参加できるのは選ばれに選ばれた5組のみ。今回は色々あり6組にはなったものの。
棄権だけはしたくない。

臆する気持ちに叱咤し、一行は気持ちを引き締め宿を出たのだった。



それから、夕方近くなり

森の中で各自、テントを張り食事の準備にとりかかる。


…しかし…

ミオは、この一行について疑問に感じた事があった。それは、あの騎士団長と会い
ますます、疑問が深まるばかりだった。

…何か引っかかる。

用意した袋式のパスタに水を注ぐ。
それから、2分程経ち水を捨て付属の加薬を入れれば夕飯の出来上がりである。
旅用の非常食だ。

非常食パスタを食べながら

ショウ達の様子を見る。


すると、何という事だろう。
どこのキャンプだろうって感じに、食事は
しっかりした食べ物を用意している。

近くの川で取った魚に、山菜、川の水をろ過し飲める水まで作ってる。
挙げ句、川に小さなスペースを作って即席の風呂まで作ってしまった。

無人島で一人でも暮らしていけそうだ。
サバイバル生活もいけるんじゃなかろうか。

それも、ほぼほぼあのメイドさんがやっている。シルバーは、強いメイドさん…オブシディアンの指示で動いている。

なにやら、シルバーは野宿は慣れていないような感じがした。


ショウ達が、焚き火の前で美味しそうに魚や山菜スープを食べてるのをヨウコウ達は面白く無さそうに見ている。

それもそのはずで、森に入ってから
思った通り天候や魔物で大変だったのだ。魔物は前より強くなっていて一匹の強さがミオより強いレベルになっていたのだ。

そうなると、ヨウコウやゴウランは敵う筈もなく岩場や木の影に身を隠し移動する他手段はなかった。

なのにだ。

ショウの足に合わせ、物凄い遅いペースでやって来たシルバー、オブシディアンだったが

そんな一行を気にもとめず

先頭はシルバー、ショウと自分の荷物二人分を背負ったオブシディアンはショウのすぐ後ろを歩いていた。

しかし、何故だろう?

何があったのか魔物達はシルバー達が来た途端にどこかへ去って行ってしまったのだ。

それも当たり前と、何食わぬ顔で
シルバー達は、ヨウコウ一行をさっさと
追い抜きいい場所を探しテントを張っていた。


何で、自分達の時に魔物が現れて、あいつらが来た途端に魔物がいなくなるのか。
あいつら、運が良すぎだとヨウコウと
ゴウランはブツクサ言っていた。

しかし、ミオはうっすらであるが感じていた。シルバーとオブシディアンは平然とした顔をしていたが、常に只者ではないオーラを放ち森を歩いていたのだ。
それに魔物達は、恐れ慄き逃げ去って行ったのだ。

どうして、それにヨウコウ達は気付かないのだろう?
悔しくて、気付かないフリでもしているのだろうか。

だとしたら、前々からずっと思っていた事だが、なんて器が小さいんだろう。

ミオは、ヨウコウとゴウランに対しそう感じてしまっていた。


しかし、数日後ミオは自分達一行のおかしさについて更に疑問に思う出来事が起きた。


それは、一行が森を歩いていた時だ。

物凄い爆発音や剣を交える音、魔物達の鳴き声が遠くから聞こえて来た。

遠くで誰かが戦っている!


ヨウコウ達は、これは丁度いいと音のする場所と離れた場所を選び進もうとしていた。

しかし

その方向から、ハアハアと息を切らし誰かが走って来た。

一人は声を出さないようにだろう口を押さえ青ざめながら走ってくる男と二本足で走る熊の姿が見えた。

男は、熊に守られる形でこちらに向かってくる。

そして、ヨウコウ達を見つけるなり



「…た、助けて下さいっス!魔物使いが……っ!」


男は声をひっくり返しながら助けを求めてきた。

…魔物使い!!?


ヨウコウ達は、その言葉に驚いていた。

魔物使いとは、魔物を育成し自分の手足として操る存在である。その職業に就くものの多くは、乗り物屋として。あるいは、兵士、用心棒などだ。

その魔物使いが、どうしたのだというのか。

男は、ヨウコウ達の前まで来ると



「僕とガブは、逃げて来られたけど。僕達を逃がす為に、向こうではまだ僕達の仲間が魔物達と戦っているんっス!
見たところ、かなりの強者と見るっス。お願いします!助けて下さいっス!!」


そう、ヨウコウとゴウランにお願いしてきた。

その願いに、ヨウコウ達は


「…申し訳ない事だが、余達も腕に自信はあれどここの魔物達は強い。それに先を急ぐんだ。お前たちを守ってやる事はできないのだ。」


と、すっぱりと断り、男を無視して先に進んで行こうとしていた。


「…悪いな。こっちも必死なんだ。」


ゴウランは申し訳なさそうに男を見て、ヨウコウの後を歩いた。

ミオは何とも言えない気持ちになった。
人が助けを求めて来ているのに、何もできないなんて。せめて、この人達だけでも保護して安全な所まで連れて行くべきなんじゃないかと思い


「…私達の力不足ですまない。
せめて、あなた方だけでも安全な場所へ…」


そう言いかけた時だった。


「ミオッ!」


と、ヨウコウに強く名前を呼ばれそこを見ると


「余がリーダーだ。立場をわきまえよ。
ここは、一歩間違えば自分達の命に関わる。
心を鬼にして進まねばならない事もある。優秀なお前なら分かっているはずだ。」


鬼の形相で見てくるヨウコウ。それに、俯くミオ。

そんな様子に二本足の熊、ガブは


「そっちに助けを求めてもムダだ!レベルがあまりに低すぎる。こっちだ!」


と、ショウ達の方を指差した。
そして、男は


「…す、すみませんッス!
ガブが、こっちの方向から強者の気配がすると言ってたので……」


申し訳なさそうにペコッと頭を下げると
ガブの元へ行き


「ごめんっス!向こうの人達の装備や武器があまりに豪華で凄すぎて…。」


早とちりして、申し訳なさそうにガブに謝っていた。


「あの見た目じゃ、勘違いしても仕方ない事だ。それよりも時間がない。…いつまで保つか…」


そうガブは、思い詰めたように自分の握り拳を見つめ、それからキッと表情を引き締め
ショウ達の前までやってくると


「…我々の仲間を助けてはくれないか?
コイツ…ハルクを預かりここから逃げてほしい。…お願いする!」


と、頭を下げてきた。

それに、ハルクはひどく驚き、訳がわからないとガブを見た。


「お前は、この人達と一緒に村まで行け。」


ガブは、ハルクの頭に大きな熊の手をソッと置き頷く。


「…ガブは?」


そう聞くハルクに


「…俺は、戻ってアイツらの援助をする。
なぁに、心配するな!大丈夫だ。
お前のすぐ後を追って行く。その間、お前は宿で俺達の帰りを待っていてくれ。」


ガブはガハハと笑っていたが


「そちらで、勝手に盛り上がっている所、
すみません。」


と、シルバーが声を掛けてきた。
シルバーの声もオブシディアンの笑い声と
同様に男と女の混じったような声だった。

若干、オブシディアンより低い声だ。

ヨウコウ達もショウも、シルバーの声に驚く。

二人は、姿形が似ていて声まで似ていた。まるで双子なんじゃないかと思ってしまうくらいだ。遠くから見れば、どっちがどっちか分からない。


どうしたのだろうと、ガブとハルクが
シルバーを見ると


「俺は、一言も助けるとは返事していないのですが?まして、俺はこちらの方の用心棒。それ以外の余計な仕事は引き受けられません。」


と、言ってきた。
それに焦った、ガブはガサッと地に膝と手をつけ


「頼む!助けて下さい!
早く、アイツらの元へ行ってやらないとっ!!」


必死にお願いをして、地面に頭まで擦り付けた。

すると


「…ど、どうにかならないの?
助けてあげられないの?」


と、ショウがシルバーを説得するも


「無理です。」


間髪入れずに、きっぱりと断られてしまった。


「…シルバーさんやオブシディアンさん達が行っても敵わない相手なの?」


そう聞くショウに


「いえ。」


淡々と答えるシルバーにショウは、勝てそうなら助けてあげてほしいと口を開いたが
それを遮るように


「俺の仕事は、あなたを守る事です。
それ以外無駄な事はしません。」


と、言ってきた。

ショウは、ガーンとあからさまにショックを受けた顔をし、ならオブシディアンはと
助けを求めるようにオブシディアンを見るも


『ボクも同意見だ。』


と、首を横に振ってきた。

ガブは悔しそうに、地面の草を握りしめ悔しくて情けなくて3メートルはあろうかという大きな体をブルブル震わせていた。

すると、何を思ったかショウは


ガブ達の仲間が戦っているだろう、煙の上がる場所へと巨体を揺らしながら走って行った。

それには、ヨウコウ達はじめシルバーやオブシディアン…ガブ達も驚いていた。


しかし


グイッ!


一瞬で、シルバーに捕まってしまった。


「あなたは、一体何をしようとしているのですか!?」


シルバーに、タプタプのお腹に腕をまわされガッチリと捕まったショウは


「私を守ってくれるんだよね?勝てる相手なんだよね?だったら、私が向こうに行けばいいと思ったの!」


と、ポロポロ泣きながら、シルバーに言ってきた。

そんな様子のショウにシルバーは驚きを隠せずショウを見ている。


「…無理なら、何の希望もないなら仕方ないかもしれない。けど、助けられる力がある。
すぐ、そこで助けを求めてる人がいるの!
それを無視するなんてダメなの!!」


下手な説明で訴えかけ


「…お願い、助けてあげて?」


と、大泣きしながらシルバーにお願いしてきた。そこに、オブシディアンが


『…本当にワガママだな。』


ショウに近づいて来ると、そんな言葉を掛けてきて


『けど、主の命令ならば仕方ない。』


と、荷物を置き、ショウに笑いかけシルバーを見た。それには、シルバーも諦めた風で深いため息を吐くとコクリと頷いた。

そして、シルバー達をその場に残し
一瞬でどこかへ消えて行った。

あまりの早さに、ヨウコウ達は目で追えなかった。


「…なっ、なんだ、あの早さは!!?
人間の早さじゃない!」


ゴウランは思わず、そう声に出していた。


オブシディアンだけ、向こうに行ったので不安になったショウは


「…一人で大丈夫なの?」


青ざめた顔でシルバーを見た。

だが


「あなたのワガママに、オブシディアンさんが従っただけです。俺はあなたのワガママにはつき合えません。」


ショウの言葉をバッサリと切った。


…ガーン…

良かれと思って行動した事が…オブシディアンにもしもの事があったら…

そう思ったらいても経ってもいられず


「…こ、こうなったら私がっ!」


そう言ったら


「あなたが行ったら、状況は更に悪化しますよ?それに…」


そう言って、オブシディアンが向かった先を見るシルバー。それに釣られ、ショウもそこを見ると


大きな炎の竜巻が起き、それは次第に幅を広げて物凄い勢いでこっちに広がってきた。証拠に熱風でどんどん熱くなってきて汗が滝のように出てきた。

あまりのスピードに、逃げようがなくショウもヨウコウ達ももうダメだと悲鳴をあげた。

しかし、確実にこっちに広がってくる炎の竜巻…だが、おや…もう巻き込まれてもいいはずなのにと

一行は、恐る恐る目をあけた。


すると自分達の周りだけ、炎の竜巻が避けている。辺りは、炎で真っ赤かで異常な光景である。…炎の中ってこうなってるのかとさえ思う。

…これは…



「…バリアー…。それも、あの炎魔法を凌げるだけのレベル…」


ゴウランは、思わずゴクリと生つばを飲み込んだ。

そういえば、もう全然熱くはない。
さっきまで、とんでもない熱さで汗が滝のように流れ頭がクラクラしていたというのに。


こんな事をできるのは…

そこを見ると、手をかざし何らかの魔法を使っているシルバーの姿があった。


…なるほど。

こうなる事を分かっていて、シルバーはここに残ったのかとヨウコウ達は思った。

予期せぬ事態だが…自分達は助かったようだ。


それから、程なくしてオブシディアンは誰かを引き連れ戻ってきた。

その人達は、とてもボロボロになっていて
一人、大怪我を負っていた。その人を
オブシディアンはお姫様抱っこしショウ達の前に来た。


「…ああっ!!?大丈夫か、シュリ!」


ハルクは青ざめた顔で、オブシディアンが抱き抱えている男に声を掛けていた。
シュリという男は、呻きながらも


「…ああ、大丈夫だ。お前が、助けを呼んでくれた…おかげ…グッ…!!」


ハルクに声を掛けたが、あまりの痛みにそれ以上は話せず青ざめ冷や汗が止まらない状態だった。

その男をオブシディアンは、熊のガブに渡すとガブは何度も何度もオブシディアンにお礼を言って頭を下げていた。


大怪我人の近くに付き添うように立っていた
もう一人の男も


「助けてくれて、本当にありがとうございます。」


と、深々と頭を下げた。だが、この男も
シュリ程ではないが、怪我を負っていて
とても痛々しい姿だった。

それくらいに、酷い戦いだったのだろう。


でも、この森を抜けるには、あと数日はかかるだろう。その間、この重傷人達はどうすればいいのか。

まさか、置いて行く訳にはいかない、と、
ショウは思っていた。

二人の重傷者は痛々しすぎて見てられないほど。熊のガブもなかなかに酷い怪我をたくさんしていた。

チラッと、オブシディアンを見ると

それに気付いたオブシディアンは困ったように笑うと


『…本当は、この先何があるか分からないから、なるだけ温存して置きたかったんだが。』


そう言って、まずは一番の重傷者の胸に手を当てると淡いクリーム色に光り
シュリという男の傷がどんどん回復していった。

その次に、もう一人の重傷者の男を。

二人共、完全でなくても大きく回復していた。骨折した所は治ってるし、深い傷は
二分の一ほど塞がっただろうか。

重傷から中傷程度に治った。

それに、みんな驚いていた。

これは、超高度魔法の回復だ。この魔法を使える者は少なく希少である。

オブシディアンは、息を切らし大量の汗を流しながら


『…これが、限界だ。』


と、ショウに言ってきた。


「あ…ありがとう!ありがとう!」


ショウは、汗だくで息を切らす
オブシディアンに顔をグシャグシャに泣きながらお礼を言った。


『主人のお願いだ。仕方ない。』


オブシディアンは、少し笑みを浮かべると
大きく息を吐き息を整えた。

大分、疲れた様子のオブシディアンにショウは何だか、申し訳なさを感じる。

…自分は何もできもしないくせに
お願いして頼むだけで…結局、大変な思いをするのは実際に動いて行動する人間。


気持ちが、ズ〜ンと沈む。


そこに、大分回復した熊の一行がショウ達の前に並びお礼を言っていた。

それを遠くから見ていたヨウコウはハッとした。


「…あ、あの者は…!」


そう言って、ヨウコウは急いでショウ達の元へやって来た。

ヨウコウの慌てっぷりに、どうしたものかと思いつつゴウラン達もヨウコウの後に続き来た。

すると、ヨウコウは一人の男に向かい


「奇遇であるな。まさか、こんな所で会うとは!」


と、驚いたように声を掛けていた。

すると、その男は


「…ああ、奇遇だね。ヨウコウ殿。」


こちらも一瞬驚いた顔をしていたが
すぐに、にっこり笑って挨拶を返してきた。
知り合いなのかと、二人はみんなの注目の的だ。


「紹介してやる。ここにいるのは、第25王子の大地(だいや)殿。余と同じ年の14才だ。」


と、紹介された男は


ピンクベージュ色に水色のメッシュの入った髪をアレンジした三つ編みにしている。
青葉のようなグリーンの目。小麦色の肌。
片方に数個のピアス。

見た目、とてもチャラそうに見える。

14才にしては、身長が高めで、まだ成長途中の未熟な体ながら鍛え上げられた肉体は頼もしい。

ヨウコウと血が繋がっているだけあって
やっぱりかなりのイケメンである。


「オレの名前は、ダイヤと言います。
この度は、危ない所助けていただきありがとうございました。」


と、頭を下げてきた。

それには、ヨウコウはじめゴウランやミオ達は驚きを隠せなかった。
王子が、一般市民に頭を下げた!あり得ないと。


「何を恥さらしな事をしているのだ!
ダイヤ殿は、王子であろう?なのに、一般人ごときに頭など下げて恥ずかしくはないのか!!?」


思わず、ヨウコウはダイヤに注意すると。


「思わないぜ?」


と、ダイヤは軽い調子で言葉を返してきた。
その崩した喋りにも驚きつつ


「…お前には、王子としての自覚がないのか?…まあ、王位実力3位レベルだからな。
仕方ないか。」


ヨウコウは、ダイヤを見下すようにマウントめいた言葉を掛けてきた。

しかし、ダイヤは


「…本当は、自分が王子だとバラすつもりなかったんだけどなぁ。ま、それは置いといて。紹介が、遅れました。

こいつらは、オレの旅の仲間達です。」


と、隣に目配りをし


「オレは、ダイヤとハルクの護衛のシュリ。
あなた方に助けてもらわなければ、命は無かったかもしれないですぅ。
助けてくれて、本当にありがとー。」


シュリは、黒と紫のツートンカラーの髪。
エメラルドグリーンの目、肌の色が白い細身長身の男だ。
シャープな顔の輪郭に尖がった鼻、重い二重瞼、への字のマユは、胡散臭そうな顔に見えてしまう。


「俺は、ハルクの用心棒として雇われた。
ガブだ。この度は、本当にありがとう。心より感謝する。」


ガブは、服を着て人間の言葉を喋れる二本足で歩く3メートルほどの熊だ。獣人だろう。
獣人だから、人間…見た目、熊でも人間。


「僕は、ハルクっス。助けてくれて、ありがとう!本当に…本当に!!
ダイヤ達が助かって本当に良かったっス。僕に、何の力もないせいで…足手まといになって…」


黒髪のマッシュルームヘアーに茶色の目、
青白い肌に、まん丸のメガネを掛けたチビのガリガリ。
いかにも、ガリ勉って感じの男は、みんなが助かって良かったと喜びとお礼と、自分が足手まといのせいでとひたすら謝り大泣きし大忙しだ。

それをダイヤが


「なんで、お前が謝るんだよ。お前あっての俺達だ。お前が居なかったら、魔法、魔物についても野草なんて特に全然分からない。
お前の知識あってこそ、俺達は旅を続けて来られるんだぜ?
俺は、一人じゃ旅はできない。けどさ!
お前達がいるから、俺は旅を続けられるんだ。ありがとう!」


と、ハルクを力強い目で見て肩を組んできた。それに、感動してハルクはますます大泣きしてしまった。

ダイヤは見た目に反して、中身はなかなかの好少年っぽい。見た目と中身がそぐわなく驚いてしまうが。

そこに、泣くなと慰める為に仲間達が集まり、みんなで号泣して…なのに笑い合っている。

見ていて、凄く心が温まる光景で、ショウも感動で大泣きした。

そして、その様子を見て


ヨウコウ一行は驚きを隠せず、目の前で何が起きているのかと目をまん丸くして見ていた。
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