オフィスとは違う彼の裏の顔





「…さん!南央さん!」


ん…


「おはようございます」



名前を呼ばれ目を開けると、目の前には笑顔の金木くんが顔面ドアップで寝転がっている。



「⁉︎」


「僕が後30分、なんて言ったから、南央さんも寝ちゃったんですね。今はもう11時ですよ」


「え⁉︎11時⁈」



「ほら」


時間を聞き直す私に対して、金木くんはケータイの画面を見せてくれる。

本当だ

11時だ…



「昨日の夜のこと覚えてますか?」


体を起こし髪の毛をサッとかきあげる彼は


「ちょっ!なんで上裸なの⁉︎」


上半身には何も着ていなかった


「なんでって言われても、僕は寝る時上裸派なんです」



さも当たり前のように悠々と語る。

彼にとってはそれが当たり前なのか、と自分で納得する。


「それで、昨日のこと覚えてます?」



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