君がいたから

「寒っ… 」

久しぶりに病院の外に出て
思わずそんな声を出してしまう。

吐く息も真っ白だ。



「蓮、お前外出るの1週間ぶりぐらいだろ?
気をつけろ
結菜のことは俺が温めるから良いけど、蓮も心配だ 」


「蓮先生、そんなに泊まってくれているんですか? 」


心配する2人

どうせ家に帰っても一人だし、それなら結愛がいる病院にいたほうが良いと思ってる。

それに家の方が心配で寝られない…


「はい、でも、俺は大丈夫なので
寒いのでそろそろ歩きましょ 」



寄りそう陽翔先生と結菜さんにそう言って、
神社の方向に歩きはじめる。


この2人は仲良くて本当に微笑ましい…
来年は結愛も含めて絶対に4人で行きたい。

そう思って進んでいるうちに、
神社に近づいてきたみたいで

さっきまで遠くの方で響いていた、ゴーンという除夜の鐘の音がだんだんと大きくなっていく。







< 159 / 220 >

この作品をシェア

pagetop