君がいたから

Lineの通知には
不在着信6件、メッセージ8件と
表示されている。

病院に入ったときマナーモードにしていたから全然気づかなかった。

Lineのメッセージは、蓮先生とお母さんから
たくさんとどいていた。


『結愛ちゃん、どこにいるの? 』

『心配だから、返信して 』



『結愛、動けるなら早く家に戻ってきて』

『蓮先生が心配して家に来てくれたよ』



早く、蓮先生やお母さんがいる家に戻りたい。
けど戻ったら、絶対に病気の話される…
それは、嫌だ。

ごめんね…こんなに弱虫で、
逃げてばっかりで…



『友達の家にいるから大丈夫
迷惑かけてごめんなさい』

震える手でそれだけ打ちこんで、送信ボタンを押してすぐにスマホを閉じる。




「結愛、連絡したらベットで少し寝て 」


「…ありがとう、助かるよ 」


具合が悪いことには変わりなかったので
美月の言葉に甘えてベットに入る。


体力が限界だったのか、
一瞬で暗闇に吸いこまれるかのように
意識をなくした。



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