直球すぎです、成瀬くん




「おはよう!ゆずゆず!ももちゃん!」

「…お、おはよう、ございます…」



真夏の太陽の日差しにも負けないくらいの満面笑顔で、動物園前に到着した私と百叶に手を振る宮城くん。


その隣には、成瀬くんの姿もある。




……い、違和感………


夏休みに、こんなキラキラな宮城くんと成瀬くんと………というか、休みの日に男女グループでこんな感じで出かけるなんて………違和感………!


それに普段は制服だから、見慣れない私服姿……



成瀬くんをちらりと見る。


オーバーサイズのTシャツにデニムのラフな恰好なのに、成瀬くんが着ると何だか……


「…はよ」

「っ、!お、オハヨウゴザイマス」

「何だよそれ、オウムかよ」

「お、オウム……?」


バチっと成瀬くんと目が合ってしまい咄嗟に返したけれど…声が上擦ってしまった。



「やーみんなありがとね!こんな暑い日に俺のために来てくれて!」

「…全くだ。こんな日に外なんか出たくねーのに…」

「そう言いつつ来てくれる成瀬くん好きだよ」

「きもちわる…」

「やーん今日も今日とてツンデレだなあ」

「うるせえ寄るな暑苦しい」

「ゆずゆずーももちゃんー!行こう〜!」


成瀬くんに邪険な扱いを受けながらもめげない宮城くんは、成瀬くんの肩を組みながら後ろを振り返って嬉しそうに手招きをする。



「…普段の教室での宮城くんをよく知らないけどさ……何か、成瀬くんと一緒だとイメージ違うね…?」

「…う、うん……」


私と同じことを思ったらしい百叶が、その姿を見て、少し笑いながらそうこぼした。



……けれど、宮城くん、楽しそう。


それに成瀬くんだって、言葉こそ強いけれど本気で嫌がっている感じはしないし…


何だかんだでいいコンビのように見えた。




< 172 / 183 >

この作品をシェア

pagetop