直球すぎです、成瀬くん
………言えない…
みんなこんなに楽しそうにしてる中、言えるわけない……
笑顔で園内を歩きつつも、私の意識は自らの足に向かっていた。
……足が痛いなんて言ったら、きっとこの場の空気を壊してしまう。
余計な心配をかけさせてしまうかもしれないし、私のせいで足止めを食らわせてしまったら、本来見たかった動物が見れなくなるかもしれない……
……せっかく宮城くんが、みんなを誘ってくれたんだもん………
…今日くらい、耐えて私の足…………
「なあ」
「ん?どうした成瀬」
「そろそろ一旦休まねえ?人混み疲れた」
私の隣を歩いていた成瀬くんがふと、少し前を歩く宮城くんに声をかけた。
「おーそうするか。確かにずっと歩きっぱなしだったもんな」
どっか座るかー、と宮城くんは辺りを見回した。
「私、飲み物とか買ってこようか…あ、あそこの売店に何か売ってそうだから私行ってくるよ」
幸いにも、近くに4人掛けのベンチが空いていた。そこに並んで座って少しして、隣に座った百叶が私に声をかけた。
「え、あ、大丈夫…」
〝気にしないで〟と言いかけて、はっとした。
先ほどの宮城くんの言葉を思い出す。もしかしてこれは、それとなく百叶と宮城くんを2人きりにできるチャンスなのでは………