直球すぎです、成瀬くん
廊下に出ると、照明が眩しくて思わず目を細めた。
静かな廊下にはもちろん誰の姿もなく、オレンジ色のダウンライトが等間隔に床を照らしていた。
少し廊下を歩くと、エレベーターホールに着いた。
左右に2基ずつあるエレベーターと、正面奥には出窓があって、そこから外の様子が見られた。
……ここで少し外見てから部屋に戻ろう…
照明が窓に反射して少し見づらいけれど、ぼーっと外を眺めるだけなら十分。
…さすがにこの時間だから車はほとんど通っていない。人も歩いていない。
………静かだなぁ…
視線を空に移す。
照明の反射の影響がダイレクトで、余計に何も見えなかった。
代わりに、窓ガラスに不鮮明に映る自分の姿があった。
ーーーパタン
「っ、」
しばらくぼーっと外を見ていたら、どこかのドアが閉まる音がした。
そして、足音。
遠くで聞こえていたそれは、徐々に近づいてくる。
………そうだ、23時以降は部屋から出るなって先生たちに言われてたの、忘れてた…………
足音はどんどん近づいてくる。
………正直に、謝って、部屋に戻ろう………
近づいてきていた足音が私の背中の向こうでぴたりと止まり、私は恐る恐る振り返った。