直球すぎです、成瀬くん



廊下に出ると、照明が眩しくて思わず目を細めた。


静かな廊下にはもちろん誰の姿もなく、オレンジ色のダウンライトが等間隔に床を照らしていた。



少し廊下を歩くと、エレベーターホールに着いた。

左右に2基ずつあるエレベーターと、正面奥には出窓があって、そこから外の様子が見られた。


……ここで少し外見てから部屋に戻ろう…


照明が窓に反射して少し見づらいけれど、ぼーっと外を眺めるだけなら十分。



…さすがにこの時間だから車はほとんど通っていない。人も歩いていない。



………静かだなぁ…



視線を空に移す。

照明の反射の影響がダイレクトで、余計に何も見えなかった。

代わりに、窓ガラスに不鮮明に映る自分の姿があった。





ーーーパタン


「っ、」


しばらくぼーっと外を見ていたら、どこかのドアが閉まる音がした。

そして、足音。

遠くで聞こえていたそれは、徐々に近づいてくる。



………そうだ、23時以降は部屋から出るなって先生たちに言われてたの、忘れてた…………



足音はどんどん近づいてくる。



………正直に、謝って、部屋に戻ろう………



近づいてきていた足音が私の背中の向こうでぴたりと止まり、私は恐る恐る振り返った。





< 199 / 202 >

この作品をシェア

pagetop