直球すぎです、成瀬くん



「……あ、ごめん百叶、先に食べてて」


次の日のお昼。いつものように百叶とお弁当を食べようと席についたところ、机に置いていたスマホが鳴った。


たった一言【物置】とだけのメッセージに、私はすぐに察した。

いつものだ、お昼に呼び出される時はたいていこれといった用事がない。………のは、いつ呼び出されてもそうだけど………


この前の一件があって以降は呼び出されることはなくて、今日は久しぶりだった。

あの時成瀬くんがどういうことを考えていたのかはわからないけれど、少なくとも私はあれ以来少し気まずく感じてしまっていたから、妙に緊張してしまう。



私のいつもの申し出に百叶もすぐに理解して頷いてくれたので、「すぐ戻るね」と両手を合わせて、急いで教室を出た。





物置のドアを開けていつもの位置に向かうと、いつものように寝転がっている成瀬くんがいた。



「……な、成瀬くん…風邪引いちゃいますよ、床、冷たくないですか……?」


私を見上げたまま何も言わない成瀬くんの視線に、何か言わなくてはと言葉を絞り出した。



「……うるせー」

「…」



…う、うるせーって……呼び出したの成瀬くんじゃない……!



尚も黙ったままの成瀬くんは、ゆっくりと上体を起こすと、またじっと私を見る。



「……お、お昼、食べないんですか…?」

「…あとで食う」

「…そ、うですか…」




………何だろう、この空気……


こんな風に呼び出されても、いつも会話という会話はなくて、言ってしまえばいつも通り……

だけど、今日は何だか違う気がする……少し重い空気を感じる…気が………



いつもお昼に呼ぶ時の成瀬くんは、呼ぶだけ呼んで放置するし決まってスマホを片手に私の方は全然見ないのに、今日の成瀬くんの手にスマホはないし、視線もずっと私に向けられている。


……何だろう、これ…………





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