直球すぎです、成瀬くん
百叶と宮城くんが腕を振るって作ってくれたチキンやパスタ、デリバリーしたピザを食べ終えると、冷蔵庫から大きな箱を持ってきた宮城くん。
「じゃーーん!ケーキ食おうぜ」
宮城くんが、お母さん特製のケーキをお披露目すると、思わず声が漏れた。
「すごい綺麗…!」
「ここのクリームの装飾とかすごくない…?細か…」
私と百叶の様子に誇らしげにしながらケーキにロウソクを立てると、宮城くんは成瀬くんに向かって満面の笑みを向けた。
「せーの!」
宮城くんのかけ声と手拍子に合わせて、3人でバースデーソングを歌う。
「ハッピーバースデートゥーユー!」
拍手を送ると、成瀬くんは何だか少し恥ずかしそうな、落ち着かない様子でいる。
「ほら、ロウソクふーして成瀬」
「………まじで言ってんの…?」
「おう、あたりめーだ」
ほら早く早く!と嬉しそうな宮城くんに、成瀬くんは促されるままにロウソクに顔を近づけた。
「おめでとー蓮クーン!!」
「おめでとう…!」
火を吹き消した成瀬くんは、ぎこちない様子で視線を泳がせた。
「…はっず……」
「ほら食べよ!おまえ甘いのダメだから、ビターチョコのやつにしたから!ね!俺ちゃんとおまえのこと考えて…」
「わかったって、ありがとな」
くっつく宮城くんを剥がしながら成瀬くんがそう言うと、またもや宮城くんは硬直した。
「……ねえ、ゆずゆず、ももちゃん!今日の成瀬何か変じゃない!?ゆずゆず、こいつのそっくりさん連れてきてないよね!?」
「じゃあおまえにはもう礼言わねー」
「いや!うそ!ごめん!もう1回言って!あ、スマイルもおかわりください!」
「やだよ」
そんな2人の様子に、私は百叶と顔を見合わせて思わず笑ってしまった。