Blessing Flower〜君のために〜

しばらくアイツと話した後、俺は通話を終了する。アイツ、幸せそうでよかった……。

有名人同士の結婚式はきっと俺たちの挙げたものより豪華なんだろう。その式で俺はどうやってアイツを祝福しようか……。

そんなことを考えながら、俺は寝室に向かって眠りについた。



アイツの結婚式の日はあっという間に訪れた。その日は俺の結婚式の時のように綺麗な青空で、いい結婚日和になると参列者の数人が話していた。

式が始まるまで時間がある。俺はアイツに会うために控え室へと向かった。

「どうぞ」

俺がノックをすると、少し緊張したような声が返ってきた。何万人もの人の前で何度も歌っているっていうのに、緊張してるのか……。俺はフッと笑いながらドアを開ける。

「よっ！来たぜ！」

「空！久しぶりね。愛梨さんたちは元気？」

マーメイドラインのウェディングドレスを着たアイツは、驚くほど綺麗だった。幸せそうに微笑んでいる。